令和3年度 大阪母子医療センター 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 5,926 1,337 392 508 102 - - - - -
当センターは、周産期・小児の専門病院です。全体の7割以上が10歳未満の患者さんで、新生児と小児に専門的な医療を提供するとともにハイリスクな妊産婦への医療も行っています。20歳以上の入院患者さんは主として産科の患者さんですが、全額または一部自費診療となる場合は、集計の対象外となっております。
診療科は21科あり、新生児から乳児、学齢期、思春期へと継続した高度な医療を提供できる機能を有しております。
また、産科はハイリスク妊娠の診療を行うとともに、年間約1,800例の分娩を取り扱っており、DPC適用にはならない正常な分娩の取り扱いも積極的に行っています。
さらに、一般的な小児疾患や重篤小児救急患者も積極的に受け入れています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
産科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 既往子宮手術後妊娠、既往帝切後妊娠、骨盤位等 帝王切開あり 175 8.84 9.39 0.00 34.77
120260xx01xxxx 胎児機能不全、胎児異常等 帝王切開あり 74 8.93 9.38 0.00 33.41
120180xx99xx0x 胎児及び胎児付属物の異常 手術および定義副傷病なし 47 5.49 6.01 0.01 32.87
120170x101xxxx 早産、切迫早産(妊娠週数34週未満) 子宮破裂手術等 45 21.51 37.40 0.00 32.42
120170x199xxxx 早産、切迫早産(妊娠週数34週未満) 手術なし 44 10.86 21.53 0.01 31.09
OGCS(大阪府の産科救急・母体搬送を円滑に行うための連絡調整システム)の拠点病院として、年間約1,800例の分娩を取り扱っています。正常分娩に加えて切迫早産、多胎、胎児疾患、胎児発育不全などの周産期におけるハイリスク症例に幅広く対応しており、合併症をもつ妊婦の管理も多数行っています。また、妊娠中から継続して産後の管理にも力をいれており、例えば帝王切開を受けた患者さんの入院日数は全国平均より短い入院期間となっています。
なお、産科の特徴として、自費診療の入院が多くありますが、この指標の集計対象から除外されるため、症例数が大幅に少なくなっています。
新生児内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x0xx 2500g以上で出生した新生児 手術なし 811 6.37 6.13 0.01 0.00
140010x299x0xx 1500g~2499gで出生した新生児 手術なし 155 9.99 11.01 0.04 0.00
140010x197x1xx 2500g以上で出生した新生児 新生児蘇生術、中心静脈注射等あり 126 8.17 11.93 0.01 0.00
040130xx99x1xx 呼吸不全 人工呼吸あり 43 8.23 15.37 0.00 5.58
140010x297x1xx 1500g~2499gで出生した新生児 新生児蘇生術、中心静脈注射等あり 29 22.21 25.34 0.01 0.00
NMCS(大阪府新生児診療相互援助システム)の基幹病院として、超低出生体重児(出生体重1000g未満)や重症仮死、新生児期に手術を必要とする重篤な先天性疾患等、新生児集中治療室(NICU)入院患者年間約500症例を診療しています。また、24時間体制で自施設や受け入れ可能な施設への新生児搬送を行っております。
呼吸器・アレルギー内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040130xx99x1xx 呼吸不全 人工呼吸あり 97 6.64 15.37 0.01 5.52
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 小児食物アレルギー負荷検査あり 89 1.03 2.13 0.00 2.87 食物アレルギー負荷テストクリニカルパス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、RSウイルス気管支炎等 37 8.59 5.83 0.00 2.35
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 終夜睡眠ポリグラフィーあり 30 2.23 2.03 0.00 5.53 終夜睡眠ポリグラフィー検査クリニカルパス
040130xx99x0xx 呼吸不全 23 5.30 11.18 0.00 4.30
小児の呼吸器・アレルギー疾患の診療を行っています。重度の呼吸不全や先天性気管・気管支狭窄症などの稀な症例から、頻度の高い気管支喘息まで小児呼吸器疾患について幅広く対応しています。食物アレルギーの負荷試験は、約100例施行しており、日帰り入院で対応しています。
消化器・内分泌内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060130xx9900xx 食道、胃、十二指腸、他腸の炎症(その他良性疾患) 手術なし 87 4.36 7.74 0.00 9.32
100250xx99x10x 成長ホルモン分泌不全性低身長 負荷検査(1種類)あり 64 1.06 3.19 0.00 4.59
100330xxxxx0xx 栄養障害 50 10.04 17.41 0.00 4.54
100250xx99x20x 成長ホルモン分泌不全性低身長 負荷検査(2種類以上)あり 43 1.35 4.42 0.00 6.86
060185xx99x5xx 潰瘍性大腸炎 インフリキシマブ投与 36 3.39 16.66 0.00 12.33
低身長の大部分は体質的なものですが、小児内分泌分野では成長ホルモン(GH)分泌不全症やSGA性低身長、ターナー症候群、ヌーナン症候群のようにGH治療が可能な疾患が原因となっていることがあります。当科では入院・外来併せて年間、約200件のGH分泌負荷試験を行っており、現在約450人の患者さんにGHを投与しています。その他内分泌疾患としては甲状腺機能低下症やバセドウ病、思春期早発症、性分化異常症などを多数診療しています。
一方、消化器分野としては、嘔吐、経口摂取困難、下痢、血便などに対して上・下部内視鏡や消化管造影、インピーダンスpHモニターなどの検査を積極的に行っています。重症心身障がい児の栄養管理をはじめ、クローン病や潰瘍性大腸炎のような炎症性腸疾患に対する治療や短腸症候群・慢性仮性腸閉塞症などによる腸管機能不全に対する在宅中心静脈栄養も行っています。
肝臓分野としては、胆道閉鎖症、B型肝炎・C型肝炎、ウイルソン病や肝型糖原病、アラジール症候群などさまざまな疾患に対して肝生検を含めた診断や治療を行っています。
腎・代謝内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx9902xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 腹膜灌流等あり 24 9.88 8.75 0.00 5.75
110260xx99x3xx ネフローゼ症候群 リツキシマブ投与 24 3.54 4.99 0.00 11.83 リツキシマブ点滴治療クリニカルパス
110260xx99x0xx ネフローゼ症候群 10 26.40 20.43 0.00 4.30
140500xx99x1xx 骨軟骨先天性形成異常 パミドロン酸二ナトリウム水和物投与 - - 3.73 - - パミドロン酸定期投与クリニカルパス
110260xx97x0xx ネフローゼ症候群 手術あり 人工腎臓なし - - 32.80 - -
当科は、腎疾患、骨・ミネラル代謝異常症および糖尿病の診療を行っています。
腎疾患については、腎炎・ネフローゼ症候群の診断・治療、慢性腎臓病の保存期管理から腎代替療法(腹膜・血液透析、生体腎移植)の導入・管理まで、一貫した治療を行っています。ネフローゼ症候群に対しては、ステロイド、内服の免疫抑制療法に加えてリツキシマブ治療も行っています。腎生検や腹膜平衡試験(PET)の入院にはクリニカルパスを適用し、在院日数の短縮を図っています。
骨代謝疾患については、骨形成不全症に対するビスホスホネート治療を中心に入院加療を行っています。
その他、尿崩症の水制限試験や糖尿病のインスリン導入・ケトアシドーシス治療なども行っています。
血液・腫瘍内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130010xx99x2xx 急性白血病 化学療法あり 77 4.99 11.80 0.00 5.62
130010xx97x2xx 急性白血病 輸血、化学療法あり 57 33.95 37.46 0.00 5.84
130110x1xxx5xx 特発性血小板減少性紫斑病 《16歳未満》 ガンマグロブリン投与 19 4.58 6.47 0.00 8.05
130010xx99x0xx 急性白血病 手術および処置等なし 11 2.82 7.52 0.00 10.91
130090xx97x0xx 貧血(その他) 手術あり 処置等なし 11 3.45 10.38 0.00 1.45
急性白血病に対する治療期間は約2年に及ぶことから、以前は6ヶ月以上の長期入院が普通でした。最近は、入院期間を短縮して患者のQOL(生活の質)を保つよう努めています。
また、当センターでは小児がんを克服した患者の晩期合併症(低身長・肥満・不妊など)への対応を行う長期フォローアップ外来に力を入れています。
なお、入院中に造血細胞移植(骨髄移植、末梢血幹細胞移植、さい帯血移植)を実施した患者は集計対象外となっております。
神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010230xx99x00x てんかん 266 5.61 7.22 0.01 6.04 てんかん検査クリニカルパス
010230xx99x10x てんかん 人工呼吸あり 80 6.04 13.50 0.00 11.64
100335xx99x2xx ムコ多糖症、ゴーシェ病等 酵素療法あり 75 1.32 6.15 0.00 19.95
170060xxxxxxxx 知的障害、運動発達遅滞 45 3.02 9.52 0.00 3.16
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、RSウイルス気管支炎等 37 8.84 5.83 0.00 6.65
てんかんは小児期に多い神経疾患です。当センターには病棟にビデオ脳波室が2部屋あります。てんかんの診断がつかない症例、難治な症例ではビデオ脳波検査を行い、正確な診断と適切な治療を心掛けています。乳幼児期発症のてんかん性脳症(ウエスト症候群、大田原症候群、早期ミオクロニー脳症など)の経験も豊富です。
また、近年治療が可能となった神経筋疾患(脊髄性筋萎縮症)の拡大新生児マススクリーニングを含む検査・治療も積極的に行っています。
遺伝子内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
170060xxxxxxxx 知的障害、運動発達遅滞 14 2.00 9.52 0.00 4.79
140620xx99xxxx 先天異常症候群 - - 8.44 - -
150110xxxxx0xx 染色体異常 - - 10.20 - -
070020xxxx0xxx 神経の良性腫瘍 手術・処置等なし - - 7.03 - -
140490xx99xxxx 手足の先天異常症 - - 5.75 - -
当科では染色体異常症、知的障害、先天異常症候群などの中枢神経系の先天的な疾患などについて専門的な評価を行っています。当センターは鎮静を要するMRI検査は、安全を重視して入院の上麻酔科管理で施行していますので、入院症例すべてが鎮静を要するMRI検査入院です。
関西における遺伝診断の拠点病院として最終診断を付与する目的で多数の患者さんが紹介されている当科では、希少な難治性疾患の診療を行っています。
小児循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
14031xx09910xx 心室中隔欠損症、ファロー四徴症等 心臓カテーテル検査あり 《1歳以上》 94 4.56 4.14 0.00 9.10 心臓カテーテル検査クリニカルパス
04026xxx9903xx 肺高血圧性疾患 手術および処置等なし マシテンタン内服あり 59 4.41 19.33 0.00 8.68
14031xx09900xx 心室中隔欠損症、ファロー四徴症等 《1歳以上》 34 35.09 5.65 0.00 3.35
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術あり 31 5.81 4.79 0.00 13.06 心臓カテーテル検査クリニカルパス
14031xx004x0xx 心室中隔欠損症、ファロー四徴症等 経皮的肺動脈形成術等あり 《1歳以上》 26 6.54 6.07 0.00 2.85 心臓カテーテル検査クリニカルパス
当科では、一般病院では管理が困難な重症先天性心疾患の胎児診断、出生後の管理、治療を積極的に行っています。小児の心臓カテーテル検査は3泊4日を基本にしており、クリニカルパスを用いて標準化した医療を提供しています。
小児外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x101xxxx 鼠径ヘルニア 鼠径ヘルニア手術あり ≪15歳未満≫ 128 3.59 2.78 0.00 3.57 鼠径・臍ヘルニアクリニカルパス
060170xx02xxxx 臍ヘルニア 腹壁瘢痕ヘルニア手術等あり 14 3.36 7.84 0.00 2.29
060150xx99xx0x 虫垂炎 手術および定義副傷病なし 14 12.07 7.31 0.00 9.36
14044xxx99x0xx 直腸肛門奇形、ヒルシュスプルング病 11 3.18 5.79 0.00 0.73 肛門内圧・直腸粘膜生検クリニカルパス
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂周囲膿瘍を伴わない虫垂切除術あり 11 5.91 5.40 0.00 10.64
当科でDPC診療を行っている疾患は鼠径ヘルニアが最も多く、男女ともに腹腔鏡下手術を行い、原則として2泊3日の入院で、手術翌日に退院しています。急性虫垂炎については、手術を行う場合と腫瘤形成性のために抗生剤投与で保存的に加療し、数ヶ月後に手術を行う(interval appendectomy)を行う場合があります。直腸肛門奇形(鎖肛)やヒルシュスプルング病については、手術のための入院の他に、クリニカルパスに基づいた検査入院(MRI検査・直腸粘膜生検・直腸肛門内圧検査)などを行っています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 仙骨部皮膚洞(毛巣洞) 115 1.99 13.07 0.00 0.71
140080xx99x00x 脳の先天性異常 59 2.02 2.97 0.00 2.71
010010xx9900xx 脳腫瘍 41 2.41 10.65 0.00 5.78
180040xx97x0xx シャント不全、頭蓋骨欠損、急性硬膜下血腫等 頭蓋骨形成手術、シャント手術等あり 31 10.58 11.84 0.00 10.90
160100xx99x00x 外傷性くも膜下出血、急性硬膜下血腫、頭部骨折、頭部打撲等 30 3.43 8.30 0.00 4.10
仙骨部皮膚洞(毛巣洞)や腰仙部から尾骨部までの皮膚陥凹症例の一部に、脊髄の先天性病変(潜在性二分脊椎)がみられます。乳児期に、脊髄の精密検査をし、必要な場合には脊髄の手術をします。
脳・脊髄の先天異常のグループには、いろいろな脳と脊髄の先天異常が含まれます。二分頭蓋(脳瘤)、二分脊椎、くも膜のう胞などが含まれます。手術治療を行い、長期的に脳や脊髄を保護します。
脳腫瘍のグループには、多くの脳腫瘍が含まれ、検査、治療を含みます。
シャント不全、頭蓋骨欠損、急性硬膜下血腫等 頭蓋骨形成手術、シャント手術等ありのグループには、種々の小児脳神経外科的病態が含まれ、手術治療を行います。
外傷性くも膜下出血、急性硬膜下血腫、頭部骨折、頭部打撲等のグループには、頭部外傷による頭蓋内出血等が含まれ、経過観察が中心ですが、手術を行うこともあります。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140590xx97xxxx 停留精巣 手術あり  94 2.65 2.99 0.00 2.48 停留精巣クリニカルパス
停留精巣(日帰り)クリニカルパス
11022xxx01xxxx 男性生殖器疾患 精索捻転手術等 60 1.73 3.77 0.00 6.38
140580xx02xxxx 尿道下裂等 尿道形成手術等あり 36 13.75 9.45 0.00 1.69 尿道下裂修復術クリニカルパス
11013xxx03xxxx 膀胱尿管逆流 尿管膀胱吻合術等あり 36 7.94 9.55 0.00 2.53 膀胱尿管逆流クリニカルパス
14056xxx97xxxx 先天性水腎症、先天性巨大尿管等 手術あり 27 8.78 7.04 0.00 6.70
当科では、小児の外性器異常、先天性腎尿路異常の治療を多数行っています。上記の先天性膀胱尿管逆流は開腹手術のみが対象となっていますが、ここに含まれない内視鏡を使った手術 (デフラックス注入)を合わせると年間約40例になります。いずれもクリニカルパスを用いて在院日数の短い標準化した医療を提供しています。
また、今回の指標では集計対象外となりますが、小児の腎移植も積極的に行っています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080180xx99xxxx 母斑 レーザー治療等あり 70 4.63 4.17 0.00 3.31 レーザー照射術クリニカルパス
080180xx970xxx 母斑 手術あり 55 3.53 4.12 0.00 4.22 短期入院クリニカルパス
080007xx010xxx 母斑、類皮腫等 皮膚・皮下腫瘍摘出術等あり 54 3.20 4.01 0.00 6.65 短期入院クリニカルパス
140490xx971xxx 手足の先天異常症 植皮術等あり 23 5.78 9.26 0.00 0.83 短期入院クリニカルパス
060170xx02xxxx 臍ヘルニア 腹壁瘢痕ヘルニア手術等あり 21 3.95 7.84 0.00 4.57
当科で最も症例数が多いのは母斑です。入院での母斑のレーザー治療は82例ありました。当科では、母斑に対するレーザー治療は主に外来で行っており、約1,800人の患者さんに対して行っています。麻酔なしでの治療が困難であると判断した患者さんに対しては外来ではなく、入院して治療を行います。
入院して治療を行う場合は、クリニカルパスを用いて標準化した治療を行っています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020150xx97xxxx 斜視 手術あり 131 3.68 3.11 0.00 7.30 斜視手術クリニカルパス
140100xxxxxxxx 先天眼瞼内反症等 24 3.08 3.36 0.00 5.92 眼瞼内反症手術クリニカルパス
020320xx97xxxx 睫毛・眼瞼内反症、霰粒腫等 手術あり 15 3.00 3.11 0.00 5.40 眼瞼内反症手術クリニカルパス
020110xx97xxx0 白内障等の水晶体疾患 手術あり 《片眼》   - - 2.71 - -
020110xx97xxx1 白内障等の水晶体疾患 手術あり 《両眼》   - - 4.83 - - 白内障手術クリニカルパス
当科は、小児眼科疾患を専門的に扱える数少ない施設です。
全体の過半数を占める斜視手術では、平均在院日数が全国平均より長めとなっております。これは、他院に比べて低年齢の患者さんが多く、術後の観察期間を長く設定しているためです。
耳鼻いんこう科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030230xxxxxxxx 扁桃・アデノイド肥大、扁桃炎等 98 5.73 7.84 0.00 4.29
030430xx97xxxx 滲出性中耳炎 手術あり 80 3.00 3.22 0.00 5.35
030440xx01xxxx 慢性化膿性中耳炎・中耳真珠腫 鼓室形成手術等あり 32 5.63 7.09 0.00 9.97
030425xx99xxxx 聴覚の障害(その他) 手術なし 10 2.10 7.71 0.00 1.60
140210xx01xxxx 先天性耳瘻孔 先天性耳瘻管摘出術あり - - 3.50 - -
症例数が最も多いのは睡眠時無呼吸症候群の原因である扁桃・アデノイド肥大に対する手術症例、2番目は慢性滲出性中耳炎に対する鼓膜チューブ留置術症例、3番目は慢性穿孔性中耳炎、真珠腫性中耳炎に対する鼓膜形成術、鼓室形成術、乳突削開術症例です。
大半の症例が全国平均より短い入院日数となっています。小児では回復が早いということもありますが、患者さん・保護者の負担とならないように至適な期間での入院を心がけている結果です。また、処置なども必要最低限になるように注意しています。
耳科手術においては内視鏡を使った体への負担が少ない手術が多くなっており、人工内耳手術に関しても、可能な限り小さな切開で行っています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140490xx970xxx 手足の先天異常症 手術あり 86 9.50 7.73 0.00 5.50 多合趾症手術クリニカルパス
多指症手術クリニカルパス
140500xx97x0xx 骨軟骨先天性形成異常 手術あり 23 23.43 20.81 0.00 11.65
070210xx97xxxx 外反膝、麻痺性内反足等 手術あり 15 11.67 14.65 0.00 8.07
140490xx971xxx 手足の先天異常症 植皮術等あり 14 7.00 9.26 0.00 3.29
070460xx97xxxx 股関節ペルテス病 手術あり 12 19.92 15.05 0.00 7.58
「骨軟骨先天性形成異常」で入院される患者さんは遠方からも受診され、大阪府外からも多くの患者さんが来院されているのが特徴です。
小児の場合、術後の患部の安静が難しいこと、先天異常に対する手術の複雑さより、在院日数はやや長めになっておりますが、可能な限りクリニカルパスを用いて標準化した医療を提供しています。また、術後早期からのリハビリも積極的に行っています。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
14031xx002x0xx 心室中隔欠損症、ファロー四徴症等 ファロー四徴症手術等あり 《1歳以上》 27 20.33 26.87 0.00 3.48 心内修復術クリニカルパス
14031xx102x1xx 先天性心疾患(動脈管開存症、心房中隔欠損症を除く。)ファロー四徴症手術等あり《1歳以上》 10 26.60 35.99 0.00 0.00
14029xxx01x0xx 動脈管開存症、心房中隔欠損症 弁形成術等あり - - 15.00 - -
14031xx003x0xx 心室中隔欠損症、ファロー四徴症等 心室中隔欠損閉鎖術等あり 《1歳以上》 - - 14.53 - -
14031xx102x0xx 心室中隔欠損症、ファロー四徴症等 ファロー四徴症手術等あり 《0歳》 - - 27.64 - -
2021年度の当科の入院症例で多かったのは、就学年齢までに修復手術(根治手術)を行うような、心房中隔欠損症、心室中隔欠損症、ファロー四徴症、房室中隔欠損症といった先天性心疾患です。特に心房中隔欠損症や心室中隔欠損症の修復手術では、縮小切開等の低侵襲手術を行い、美容面を考慮すると同時に早期退院が可能となっています。
また、徐脈性不整脈に対しては、ペースメーカー植込みを行い、定期的に電池交換術を行っています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - - - - - -
大腸癌 - - - - - - - -
乳癌 - - - - - - - -
肺癌 - - - - - - - -
肝癌 - - - - - - - -
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
当センターは、小児の悪性腫瘍の治療を積極的に行っています。
当センターで扱う悪性腫瘍のほとんどは血液腫瘍や軟部腫瘍といった小児に多い悪性腫瘍のためUICC病期分類に該当する症例は少ないです。
一般的に多いとされている5大がんに該当する患者さんは、症例数が10未満のため定義に基づき表示していません。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 11 10.00 29.18
中等症 - - -
重症 - - -
超重症 - - -
不明 - - -
当センターは、成人市中肺炎の治療を行うために入院する15歳以上の患者さんは少ないです。当センターにおいて成人市中肺炎の治療を行うのは、小児期に発症した慢性疾患を持ち他病院へ移行が困難な患者さんがほとんどで、在院日数が長くなる傾向があります。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
- - - - -
脳梗塞は、小児に発症することはほとんどなく、年間症例数が10未満でしたので、定義に基づき表示していません。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
産科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8981 緊急帝王切開 202 6.19 6.27 0.00 33.72 帝王切開後(母子同室)クリニカルパス
帝王切開後(母子別室)クリニカルパス
K8982 選択帝王切開 163 2.57 5.94 0.00 34.90 帝王切開後(母子同室)クリニカルパス
帝王切開後(母子別室)クリニカルパス
K9091イ 流産手術 妊娠11週までの場合 手動真空吸引法によるもの 25 1.00 0.04 0.00 34.60
K907 胎児外回転術 18 0.00 1.00 0.00 35.72 胎児外回転術クリニカルパス
K910-2 胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術 16 2.69 14.19 0.02 32.88 胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術クリニカルパス
手術室や関連科と協力し、常時緊急帝王切開の対応が可能な体制をとっています。
ハイリスク妊娠である多胎妊娠に対して専門チームを構成し、専門的管理を提供しています。また、双胎特有の病態である双胎間輸血症候群に対するレーザー凝固術等の胎児治療を精力的に行っております。
逆子でも自然分娩を希望される妊婦に対する骨盤位外回転術が可能な施設です。
新生児内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術 《仮死第1度》 234 0.00 19.22 0.15 0.00
K9132 新生児仮死蘇生術 《仮死第2度》 47 0.00 35.85 0.00 0.00
K5622 直視下による動脈管開存閉鎖術 - - - - -
K6334 臍帯ヘルニア手術 - - - - -
K1742 水頭症手術 《シャント手術》 - - - - -
新生児仮死蘇生術を受けた患者さんは、引き続き治療を要する場合が多く、新生児内科入院となります。その入院期間は、仮死蘇生術の実施日を含み、仮死第1度の場合は約20.2日、仮死第2度の場合は約36.9日でした。
小児循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K570-3 経皮的肺動脈形成術 76 2.80 7.09 0.00 2.22 心臓カテーテル検査クリニカルパス
K5952 経皮的カテーテル心筋焼灼術 21 1.00 3.76 0.00 12.33 心臓カテーテル検査クリニカルパス
K5951 心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴う経皮的カテーテル心筋焼灼術 11 1.36 5.91 0.00 12.82 心臓カテーテル検査クリニカルパス
K5621 経皮的動脈管開存閉鎖術 - - - - -
K9131 新生児仮死蘇生術 《仮死第1度》 - - - - -
心臓カテーテルによる治療は、心臓血管外科と連携して治療、手術計画をたてて行われる場合も多いのですが、入院期間は1週間を基本としています。その他、当科で施行している手術治療としては、動脈管開存に対するコイル治療やアンプラツァーによる治療をはじめ、不整脈に対するカテーテル治療も行っています。
なお、年間症例数が10症例未満は定義に基づき非表示としています。
小児外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術 《両側》 138 1.54 1.03 0.00 3.62 鼠径・臍ヘルニアクリニカルパス
K664 胃瘻造設術(腹腔鏡下含む) 19 2.32 8.42 0.01 6.79 胃瘻造設術クリニカルパス
K6333 臍ヘルニア手術 14 1.36 1.00 0.00 2.29
K718-21 虫垂周囲膿瘍を伴わない腹腔鏡下虫垂切除術 11 0.82 4.09 0.00 10.64
K5351 胸腹裂孔ヘルニア手術 経胸又は経腹 11 1.91 68.82 0.00 0.27
当科でDPC診療を行っている疾患は鼠径ヘルニアが最も多く、男女ともに腹腔鏡下手術を行い、原則として2泊3日の入院で、手術翌日に退院しています。当施設は全国的に見ても経口摂取障害や栄養障害のある小児に対する経皮的内視鏡下胃瘻造設術(PEG)を積極的に行っている施設の一つです。臍ヘルニアや急性虫垂炎については、近医より多数紹介を受けて治療を行っています。胸腹裂孔ヘルニア(先天性横隔膜ヘルニア)については、ほぼ全例が出生前診断例で、広い地域から紹介を受け多数の症例が集積されています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K1742 水頭症手術 《シャント手術》 17 6.12 8.82 0.00 8.18
K636 試験開腹術 - - - - -
K1803 骨移動を伴う頭蓋骨形成手術 - - - - -
K1912 髄内の脊髄腫瘍摘出術 - - - - -
K1911 髄外の脊髄腫瘍摘出術 - - - - -
水頭症手術(シャント手術)は、水頭症という脳室に髄液がたまる病気に対して、シリコンの管をうめこみ脳を保護する手術です。小児は、いろいろな原因で水頭症になりますが、治療法はVPシャント術を選択することがほとんどです。年間20-40件の水頭症手術を行っています。
試験開腹術は、VPシャント再建術において、腹腔チューブのみ交換する手術です。
骨移動を伴う頭蓋骨形成手術は、頭蓋骨縫合早期癒合症(狭頭症)に対し頭蓋を拡大する手術です。1回法(頭蓋骨を切開し1回で拡大する方法)や骨延長法(ゆっくりネジで延長する方法)で頭蓋を拡大し、頭蓋の形を自然に近い形とし、脳圧を下げ、長期的に脳を保護します。年間約10件程度の頭蓋骨形成術(骨移動を伴うもの)を行っています。
髄内の脊髄腫瘍摘出術は、脊髄腫瘍に対する手術です。脊髄にある腫瘍を摘出し、脊髄を守ります。
髄外の脊髄腫瘍摘出術は、脊髄腫瘍に対する手術です。脊髄外にある腫瘍を摘出し、脊髄を守ります。 
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K836 停留精巣固定術 90 0.73 0.82 0.00 2.41 停留精巣クリニカルパス
停留精巣(日帰り)クリニカルパス
K819 尿道下裂形成手術 46 1.00 11.04 0.00 2.15 尿道下裂修復術クリニカルパス
K8282 包茎手術 《環状切除術》 40 0.35 0.68 0.00 6.63 包茎手術クリニカルパス
包茎手術(日帰り)クリニカルパス
K809-2 膀胱尿管逆流手術 36 1.00 5.69 0.00 2.47 膀胱尿管逆流クリニカルパス
K6335 鼠径ヘルニア手術 19 0.53 0.53 0.00 3.58
停留精巣固定術や包茎および陰のう水腫に対する手術は原則として日帰り入院で手術を行っています。
尿道下裂形成術は1歳前後で手術を行っており、導尿の管を抜いてからの退院となりますので、2週間程度の入院になります。
膀胱尿管逆流手術は、7日程度の入院になります。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0052 長径2㎝以上4㎝未満の皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部) 40 0.98 1.05 0.00 3.45 短期入院クリニカルパス
K0051 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm未満) 36 0.97 1.22 0.00 8.25 短期入院クリニカルパス
K288 副耳(介)切除術 21 1.00 1.05 0.00 1.00 短期入院クリニカルパス
K6333 臍ヘルニア手術 21 1.00 1.95 0.00 4.57 短期入院クリニカルパス
K0053 長径4㎝以上の皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部) 21 0.95 2.81 0.00 5.57
母斑の患者さんには、3~4日の入院でクリニカルパスを用いて、標準化した治療を行っています。
当センターでは、低年齢児への麻酔が可能ですので、麻酔をしなくても手術・処置が行える年齢まで待つことなく、ご希望に沿って治療時期を決定することが可能です。
母斑手術(皮膚、皮下腫瘍摘出術)は大きさにより分類が異なるため、症例数が分散されています。また、母斑に対してはレーザー治療を数多く行っていますが、診療報酬請求上は処置に分類されるため、手術数には集計されていません。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2423 前転法と後転法による斜視手術 89 1.00 1.69 0.00 7.34 斜視手術クリニカルパス
K2172 皮膚切開法による眼瞼内反症手術 28 1.11 1.11 0.00 6.07 眼瞼内反症手術クリニカルパス
K2425 直筋の前後転法と斜筋手術の併施による斜視手術 16 1.00 1.63 0.00 5.94 斜視手術クリニカルパス
K2424 斜筋手術による斜視手術 14 1.00 1.50 0.00 6.50 斜視手術クリニカルパス
K2422 後転法による斜視手術 10 1.00 1.90 0.00 10.60 斜視手術クリニカルパス
当科では、小児において特に多い各種斜視に対して、年間約130例の手術を行っています。眼球に付着している筋肉の位置を変え、眼位の矯正を行いますが、目の状態により後転法、前後転法、短縮法などを選択します。いずれの場合も年齢や状態に合わせ、眼位検査や視機能検査を実施し、術後の痛みが和らいでから退院します。
耳鼻いんこう科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K309 鼓膜チューブ挿入術 91 1.00 1.03 0.00 5.34
K3772 口蓋扁桃手術 《扁桃摘出術》 82 1.10 4.43 0.00 4.85
K3191 鼓室形成手術 耳小骨温存術 25 1.00 3.60 0.00 10.00
K370 アデノイド切除術 10 1.00 1.80 0.00 2.80
K3192 鼓室形成手術 耳小骨再建術 - - - - -
当科では手術前日午後の入院としています。退院日は、鼓膜チューブ挿入術では手術当日、アデノイド切除術では手術翌日、口蓋扁桃摘出術、鼓室形成術、人工内耳植込術では術後3~5日目に設定しています。小児専門病院ということもあり、低年齢であっても手術を行っています。また、合併症をもつ患者さんが多いのも特徴となっていますが、麻酔科の協力で安全に治療を行なえています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0482 上腕・大腿の骨内異物(挿入物を含む)除去術 37 1.00 1.16 0.00 11.78 骨内異物抜釘術クリニカルパス
K0584 指(趾)以外の骨長調整手術 25 1.16 36.08 0.00 10.12
K0581 骨端軟骨発育抑制術 17 1.00 6.88 0.00 9.35
K038 腱延長術 16 0.88 2.81 0.00 3.06
K0483 前腕・下腿の骨内異物(挿入物を含む)除去術 16 1.00 1.44 0.00 9.44
これまで骨延長術での対応が多かった疾患に対して、患者負担の少ない骨端軟骨発育抑制術を多くしています。骨端軟骨発育抑制術の増加に伴い、大腿および下腿の骨内異物除去術(プレート、スクリュー、ワイヤー抜去)も同様に多くなっています。骨内異物除去術はクリニカルパスを用いて標準化しています。一方、骨端軟骨発育抑制術にて対応が困難な脚長不等や変形に対しては、骨延長術による骨長調整手術をおこなっています。当科では、可能な限りクリニカルパスを用いて標準化した治療を行っています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5761 心室中隔欠損閉鎖術 16 6.75 15.00 0.00 1.75 心内修復術クリニカルパス
K5702 右室流出路形成又は肺動脈形成を伴う肺動脈狭窄症手術 - - - - -
K5741 心房中隔欠損閉鎖術 - - - - - ASD術後クリニカルパス
K5862 フォンタン手術 - - - - -
K5802 ファロー四徴症手術 末梢肺動脈形成術を伴うもの - - - - -
当科で多い手術は、心室中隔欠損閉鎖術や心房中隔欠損閉鎖術で、入院期間は約1~2週間です。縮小切開等の低侵襲手術により早期退院を目指しています。ファロー四徴症に対しては、1歳頃に手術を行うことが多く、入院期間は約1か月で、術後にチアノーゼは消失します。単心室症に対するフォンタン手術では、生後から段階的に治療を進め、2才頃に最終手術としてフォンタン手術を行います。入院期間は約1ヶ月で、術後は顔色不良等のチアノーゼ症状が改善します。また、最終手術により良い状態で臨めるように、肺動脈形成や体肺動脈短絡術といったいわゆる“準備手術”を行うことも多いです。これらの準備手術は1才までに行うことが多く、入院期間は約2週間~1ヶ月くらいです。徐脈性不整脈に対してはペースメーカー植込みを行っていますが、ペースメーカー電池消耗に対し、数年に1回電池交換術を行います。入院期間は約5日間です。なお年間症例数が10未満は非表示となっております。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 55 0.67
異なる - -
播種性血管内凝固症候群(DIC)や敗血症、その他の真菌症は、いずれも年間10症例未満でした。
DPC 180040の手術・処置等の合併症には水頭症のシャント不全等が含まれます。ただし、小児の場合は、成長に伴ってシャントの交換が必要となり、長期間の経過を見守るべき小児医療においてはシャント不全でなくともシャント交換は不可避です。また、この項目には、経管栄養や透析チューブの感染症例が含まれます。長期にわたり在宅管理をしていると、これらの合併症はどうしても一定の確率で起こり得ます。当センターでは、これらの合併症を予測し定期的な外来受診を促すとともに、発症した場合はすぐに入院治療ができる体制を整えております。
更新履歴