当センター遺伝診療科は、遺伝性疾患(染色体異常や遺伝子異常が原因の疾患)のお子様がたくさん受診されています。これまでも、ご家族・ご親族の方が「遺伝性の有無」を心配され相談にいらっしゃることも少なくありませんでした。しかしながら、当センターの診療歴がない方や成人の方のご相談をお受けしにくい現状がありました。また、遺伝学の知識や情報をお伝えするには一定の時間と労力、及び高い専門性が必要です。混雑した一般外来で、プライベートでデリケートな問題について患者さんに充分な説明をすることは困難になってまいりました。このような理由から、遺伝に関する様々な疑問・心配・不安をお持ちの方の相談窓口として遺伝カウンセリング外来を開設しています。
当センターは小児科と産科の病院ですが、遺伝診療科では患者の親御さんや当事者など成人のご相談もお受けしています。以下は相談の具体例です。
遺伝カウンセリングでは、正確で最新の情報に基づいた偏りのない遺伝医学の知識や情報をお伝えします。遺伝に関連したさまざまな問題や不安を抱える方に対して、“遺伝子“や“染色体”をわかりやすく説明します。そのうえで、心配されている病気が血縁者に遺伝するかどうかをアセスメントし、現在の医学で可能なことを明確にします。
心理的社会的なサポートも行います。心配すべきことと心配しなくていいことがはっきりするだけでも、気持ちが落ち着くことがあります。“遺伝”をやみくもに不安がるのではなく、まずはご相談ください。想像していたよりも問題は小さいかもしれませんし、大きいかもしれません。目の前に大きな箱があったとします。その箱が重いのか軽いのかは背負ってみないとわかりません。その箱はクライエントしか背負えませんが、遺伝カウンセリングで一歩を踏み出すサポートを得ることができるかもしれません。
遺伝子の病気であっても次世代に遺伝しないものもたくさんあります。医学的根拠があり、かつクライエントにとって有用な場合は、遺伝学的検査も選択肢となります。
予約の流れ
親子鑑定はお受けできません。また、母子医療センターに通院中の親族の方の病状説明は、プライバシー保護のため当該家族のご了解がないとできません。
相談内容によりお受けできないこともありますので、予約受付後、お電話で内容の確認をさせていただくことがあります。
※先天性難聴など一部の遺伝子検査に付随する遺伝カウンセリングには保険適応のものがありますが、遺伝カウンセリングは原則自費診療となります。
岡本 伸彦 |
(医師)遺伝診療科主任部長 |
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西 恵理子 | (医師)遺伝診療科副部長 |
長谷川 結子 | (医師)遺伝診療科副部長 |
松田 圭子 | (認定遺伝カウンセラー) |
川戸 和美 | (認定遺伝カウンセラー) |
西村 夕美子 | (認定遺伝カウンセラー) |
井上 佳世 |
(認定遺伝カウンセラー) |
渡邉 通子 |
(認定遺伝カウンセラー) |