このたび、当センターホームページを全面的にリニューアルしました。今までのものは2013年4月に新規公開したものでしたが、患者さんがご希望の情報にアクセスすることが難しいことなど改善すべき点が多くありました。
今回の改訂のポイントは以下のとおりです。
2021年度は、当センター開設40周年の節目の年でした。残念ながら、新型コロナ禍のため記念式典などを催すことはできませんでしたが、40周年記念誌を発行し広く配布させていただきました。今後50周年・60周年に向けてますます発展すべく努力します。皆さまの変わらぬご指導・ご鞭撻と協力をよろしくお願いいたします。
2021年度の当センターの重要課題は、病院の建て替えに向けて前進することでした。地域医療構想との整合性やコロナ禍による混乱で基本構想の段階で2年間足踏みしましたが、府立病院機構本部や大阪府のご支援をいただき、2022年度に基本計画に進むことができました。今後、基本設計・実施設計そして建設工事へと確実に歩を進めたいと思います。
2021年も前年に続いて新型コロナに翻弄されました。8-10月の第5波ではそれまでと様相が一変して小児や妊婦の感染者が著増し、2022年初からの第6波ではさらにその傾向が強まりました。われわれも多くの感染者を受け入れましたが、そのため病棟の1部をコロナ患者専用として、入院患者数を制限せざるを得ず、患者さんとご家族に多大なご迷惑をおかけしました。この事態の一日も早い収束と、医療体制の正常化を強く願っています。コロナ禍の中でも、私たちは府の周産期と小児の拠点病院としての役割を確実に遂行することが重要と考え職員一同業務に当たっています。
当センターは、大阪府域、とくに府南部地域における周産期医療の専門的な基幹施設として、地域の医療機関では対応が困難な妊産婦や低出生体重児・新生児に対して高度・専門医療を行うため、1981年に診療を開始しました。1991年には、小児医療部門(こども病院)を開設し、小児の高度・先進的な医療を提供しています。もちろん、ローリスクな妊産婦、幅広い小児の内科的・外科的疾患患者も積極的に受け入れています。小児救急医療では、2018年11月より小児救命救急センターとして3次救急を担当し、2020年12月には大阪府の「二次救急告示医療機関」に認定されました。2022年4月からは泉州の小児救急輪番病院にも加わり、一次救急も一部担当しています。
小児部門開始と同じ1991年には研究所を開設し、病院と一体となって周産期・小児分野の希少・難治性疾患のゲノム解析・病態解明や診断・治療法の開発に取り組むとともに、学術的にも大きな成果を挙げています。
母子保健事業は開設以来の当センターの根幹です。「にんしんSOS」「妊産婦こころの相談センター」「児童虐待防止ネットワーク」など多くの事業を府から受託しています。2021年末からは母子保健調査室に新たなメンバーを迎えました。徐々に体制を強化して大阪府の母子保健で指導的な役割を果たしていきたいと考えています。
小児科研修では専攻医の基幹施設となるとともに、多くの診療科が大学病院などの研修連携施設となっています。産科シニアフェロー制度を設置し、専門医の育成を行っています。また、次世代リーダーの人材育成を行う環境整備を行い、継続して高度な医療が提供できる体制を整備します。
看護部門やコメディカル部門でも多くの研修生・実習生を受け入れ人材育成に大きく貢献しています。
研究所でも当センター医師や大阪大学医学部などの大学院生を積極的に受け入れ、研究者を育成しています。
当センターは、高度専門医療・研究をさらに推進し、未来を担うこどもたちが病気に打ち勝ち、健やかな成長を遂げて、こども達とご家族が「勇気、夢そして笑顔」を持てるよう、患者さんを中心とした医療を提供します。
また、若い医師・看護師・コメディカルなどの皆様が当センターで勤務したい、研修したいと憧れて頂けるよう診療、研究、人材育成など、すべての面で日本の周産期、小児医療をリードする病院を目指します。
(2022年6月)
地方独立行政法人大阪府立病院機構
大阪母子医療センター
総長 倉智 博久
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