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CDG分子診断について

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CDG分子診断について

先天性グリコシル化異常症(Congenital disorders of glycosylation:CDG)は、ここ30年ほどで概念が確立してきた新しい先天代謝異常症です。大阪母子医療センター研究所分子遺伝病研究部門(旧 代謝部門)では、質量分析により主な血清蛋白であるトランスフェリン(N結合型)およびApoCⅢ(O結合型)の糖鎖異常を診断するCDG分子診断を実施します。研究費で解析いたします。

検体送付について

先天性グリコシル化異常症(Congenital disorders of glycosylation:CDG)は、ここ30年ほどで概念が確立してきた新しい先天代謝異常症です。大阪母子医療センター研究所分子遺伝病研究部門(旧 代謝部門)では、質量分析により主な血清蛋白であるトランスフェリン(N結合型)およびApoCⅢ(O結合型)の糖鎖異常を診断するCDG分子診断を実施します。研究費で解析いたします。

臨床所見記載用紙(PDFファイル 92KB)>>をご記入、送付ください。
送料は各機関でご負担ください。「CDG」の3文字を送付時にご記載ください。

検体送付先・お問合せ先

〒594-1101 大阪府和泉市室堂町840
大阪母子医療センター 遺伝診療科・研究所分子遺伝病研究部門
(分子遺伝病研究部門(旧 代謝部門))
岡本伸彦
genetics(a)wch.opho.jp (a)を@に変換してください
電話:0725-56-1220(内線 5207) FAX:0725-57-3021

採血された検体(全血)をそのまま凍結して送らないでください。
必ず遠心分離をして血清成分のみを容器に分注してください。

分析・結果報告

質量分析により、トランスフェリン(代表的なN-linked糖鎖を持つ血清蛋白)およびアポリポ蛋白CⅢ(代表的なO-linked糖鎖を持つ血清蛋白)の糖鎖を解析します。
結果は通常1-2週程度でお返ししますが、急ぐ場合はその旨お伝え下さい。
確定例については、CDGのタイプ分類や遺伝子解析など発展的な病態の分析を検討しますので、新たな対応が必要になることがあります。遺伝子診断は別途相談いたします。
ただし、CDGのすべてが診断できるわけでなく、偽陰性例の可能性もあります。従って、本解析で異常なしでもCDGを完全に否定できるわけではありません。
患者さんが直接受診される場合は、大阪母子医療センター遺伝診療科の初診予約をしてください。受診の詳細はこちらをご覧ください。

分析結果の見方(PDFファイル 180KB)>>

CDG説明用文書

タンパク質の糖鎖異常による成長発達障害の分子診断について

人間の体を構成する基本的な成分はタンパク質です。タンパク質は20種類のアミノ酸からできていますが、体の中で正確に働くためには糖(糖鎖)が必要なものがたくさんあります。遺伝性の疾病では特定のアミノ酸が別のアミノ酸に置き換わることでタンパク質の異常がおこることが多いですが、タンパク質に結合する糖鎖の異常があっても病気になることがあります。
精神運動発達遅滞、てんかん、肝機能異常、慢性下痢などの症状がある患者さんの中に、このような糖鎖の異常が原因になっている場合があります。糖鎖は体の多くの細胞で重要ですので、神経系の症状以外にも様々な症状が出現する場合があります。腸からタンパク質が漏れる、タンパク漏出性胃腸症などの消化器系先天性疾患の原因になる場合もあります。免疫異常、皮膚弛緩、骨格異常を認める例もあります。
血液検査の際に、1mlほど余分に採血して、血液中のタンパク質を分析することで、診断することができます。
ただし、現在の分析方法で異常がみつからない場合でも、完全にCDGが否定できるわけではなく、他の未知の病気が存在する可能性もあります。
結果判明まで1-2週間ほどお時間をいただきますが、結果は担当の先生を通じてご報告いたします。質量分析でCDGの可能性が判明した場合は遺伝子診断が必要となりますが、その場合は改めて説明いたします。
大阪母子医療センター遺伝診療科に予約をとって受診することも可能です。遺伝カウンセリングも行っています。
ご不明な点は遠慮なく、お申し出下さい。