呼吸器・アレルギー科はこどもの呼吸器疾患とアレルギー疾患の両方を専門に扱う診療科です。
小児の呼吸器疾患を専門にしている診療科は全国的にも非常に稀です。ありふれた症状である長引く咳や繰り返す喘鳴の原因診断から間質性肺疾患や肺ヘモジデローシスなどの希少呼吸器疾患なども含めて小児のあらゆる呼吸の問題に幅広く対応しています。呼吸器症状の原因は一つとは限らず、複数が合併していることもよくあります。正確な原因診断をこころがけ最適な治療方針を考えていきます。また小児では実施している施設が少ない呼吸器内視鏡検査（気管支ファイバー/喉頭ファイバー）も実施可能です。全国有数の検査実績があり安全に実施可能です。また呼吸の問題は基礎に他の専門診療科の疾患がある場合も多く関係各科とも連携をとり診療可能な事も当センターの強みです。
気管支喘息では診療ガイドラインの整備と治療薬の進歩により入院を必要とする子どもは減っていますが、喘息の診断がはっきりしない例や、長期管理薬を使用していても十分に安定しない例などが少なくありません。当科では豊富な呼吸器疾患の診療経験を生かし喘息以外の疾患との十分な鑑別を行い、また喘息のコントロールの妨げとなる合併症の検索や、また実施可能な小児（おおむね学童以上）では呼吸機能検査を用いて、きめ細かな長期管理をおこなっています。
食物アレルギーは正確な診断にもとづいた最低限の除去食を心がけており、また必要な栄養素が不足しないように管理栄養士による栄養指導を積極的に行っています。アレルギー食材でも食べられる範囲では食べていく事も重要と考えております。摂取できる閾値を見極め、少しずつ食べてならしていく経口免疫療法を積極的におこなっています。アトピー性皮膚炎では日々のスキンケア、増悪因子の検索とともに、正しく外用療法をおこなう事が非常に重要です。どの強さの外用薬をどの範囲にどのくらいの量を塗布するか、またいつまで継続するかなど具体的に図示して説明し治療していきます。
アレルギー性鼻炎や花粉症では近年小児でも適応となったダニやスギ花粉に対する舌下免疫療法も行っていますのでご相談下さい。当科では合併する様々なアレルギー疾患を包括的に診療しています。アレルギー疾患の症状が落ち着けばかかりつけのクリニックでの通院に戻っていただく事も可能ですし、ご希望がございましたら引き続き当科でも通院していただけますので主治医にお話しください。
気管支炎や肺炎などの急性呼吸器感染症、喘息様気管支炎、気管支喘息、長引く咳、繰り返す喘鳴、反復性肺炎、胃食道逆流症、気管・気管支軟化症、喉頭軟化症、間質性肺炎、肺ヘモジデローシスなどの希少呼吸器疾患、睡眠時無呼吸、線毛機能不全症、気道異物、慢性呼吸不全、在宅人工呼吸器（気管切開、鼻マスク）、在宅酸素療法、気管切開管理など
気管支喘息、食物アレルギー、新生児・乳児消化管アレルギー、アナフィラキシー、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎／花粉症、蕁麻疹など
食物経口負荷試験、食物運動負荷テスト、血液検査（特異的IgE、TARCなど）、皮膚プリックテスト、肺機能検査、呼気中NO測定、気道過敏性検査、運動誘発検査、鼻汁・喀痰好酸球検査、呼吸器内視鏡（気管支ファイバー・喉頭ファイバー）検査、気管支肺胞洗浄、気管支異物除去術、24時間pHモニター検査、24時間SpO2モニタリング、経皮CO2モニタリング、睡眠時ポリソムノグラフィー（PSG）、胸部CT、呼吸ダイナミックCT、肺シンチグラフィ
320例（院外 154名、院内 166名）
501人
4,100人
| 病名 | 件数 |
|---|---|
| 食物アレルギー | 40 |
| COVID-19 | 26 |
| 呼吸器感染症 | 17 |
| 慢性咳嗽/喘鳴 | 12 |
| 気管支喘息/気管支喘息疑い | 11 |
| アトピー性皮膚炎/蕁麻疹 | 9 |
| アレルギー性鼻炎 | 9 |
| 睡眠時無呼吸症候群 | 8 |
| 気管気管支軟化症 | 5 |
| 喉頭軟化症 | 5 |
| 慢性呼吸不全 | 3 |
| 声帯機能不全 | 1 |
| 無気肺 | 1 |
| その他 | 7 |
| 合計 | 154 |
| 紹介理由 | 件数 |
|---|---|
| アトピー性皮膚炎/蕁麻疹 | 13 |
| アレルギー性鼻炎 | 3 |
| 気管支喘息 | 7 |
| 呼吸器感染症 | 9 |
| 呼吸器内視鏡依頼 | 35 |
| 食物アレルギー | 31 |
| 睡眠時無呼吸精査 | 32 |
| 慢性咳嗽 | 9 |
| 慢性呼吸不全 | 19 |
| その他 | 8 |
| 合計 | 166 |
錦戸 知喜
主任部長
| 所属学会・資格など | 【所属学会】 日本小児科学会 日本小児呼吸器学会 日本アレルギー学会 日本小児アレルギー学会 日本小児難治喘息・アレルギー疾患学会 日本呼吸療法医学会 日本呼吸器学会 日本呼吸器内視鏡学会 日本小児感染症学会 【資格等】 日本小児科学会専門医、指導医 日本アレルギー学会専門医 日本小児呼吸器学会 将来構想委員会幹事 身体障害者福祉法に基づく指定医（呼吸機能障害） |
|---|
松本 昇
医長
| 所属学会・資格など | 【所属学会】 日本小児科学会 日本小児呼吸器学会 日本呼吸療法医学会 日本集中治療医学会 日本小児神経学会 日本小児感染症学会 日本アレルギー学会 日本小児アレルギー学会 【資格等】 日本小児科学会専門医、指導医 日本アレルギー学会専門医 日本呼吸療法医学会専門医 |
|---|
奥村 純平
医師
| 主な専攻分野 | 【所属学会】 日本集中治療医学会 日本小児科学会 日本呼吸療法医学会 日本アレルギー学会 【資格等】 日本集中治療学会認定集中治療専門医 日本小児科学会認定小児科専門医 日本呼吸療法医学会認定呼吸療法専門医 BLS・PALSプロバイダー |
|---|
藤谷 響子
医師
| 所属学会・資格など | 【所属学会】 日本小児科学会 日本小児呼吸器学会 日本呼吸療法医学会 日本アレルギー学会 日本小児アレルギー学会 【資格等】 日本小児科学会専門医 |
|---|
吉田 之範
応援医師
| 所属学会・資格など | 【所属学会】 日本小児科学会 日本小児呼吸器学会 日本アレルギー学会 日本小児アレルギー学会 日本小児難治喘息・アレルギー疾患学会 【資格】 日本小児科学会専門医、指導医 日本アレルギー学会専門医、指導医 日本小児アレルギー学会 評議員 |
|---|
小児医療部門
（内科系）
中央診療部門