全自動輸血検査装置を使用して輸血に関連する検査を行います。
検査装置は輸血検査システムとオンラインで接続されており、検体はバーコードで管理されています。検体をセットすると検査項目を読み取り、検査を実施します。検査終了後、結果は輸血検査システムに自動送信され、確認後、電子カルテ上に記録されます。
間接抗グロブリン試験、不規則抗体スクリーニング検査が陽性の場合は、どのような抗体を持っているのか不規則抗体の同定を行います。
臨床上問題となる不規則抗体を持っている場合は、血液センターより適合血の供給を受けて輸血に使用します。また、自己血を採取し輸血に備える場合もあります。
手術やお産の時に予想される出血量が少ない、または直ちに輸血する可能性が低い場合に実施します。これは事前に血液型検査、抗体スクリーニング検査をして条件を満たした場合に適応になります。輸血が必要になった場合にはコンピュータークロスマッチで血液製剤を支給します。
緊急の輸血に備えて、輸血用血液製剤(赤血球濃厚液、新鮮凍結血漿)の保管管理を行っています。輸血用血液製剤は、手術室、病棟、分娩部に供給されるまで輸血・細胞管理室で厳重な温度管理が行われています。また、病棟の血液製剤用保冷庫の一元管理も実施しています。
各診療科で採取された自己血を専用保冷庫で保管・管理しています。
無菌接合装置を使用し、血液センターから供給される血液製剤(赤血球濃厚液)を分割バックに無菌的に分割し、新生児・小児の少量の輸血に対応しています。
血液・腫瘍科が行う末梢血幹細胞やドーナーリンパ球採取時の機器管理業務を行っています。
血液検査室と共同で、採取後の末梢血、骨髄液、解凍臍帯血の造血幹細胞数の測定を行っています。
ISHAGE(ISCT)のガイドラインに推奨された方法でCD34陽性細胞とCD3、CD8細胞を測定しています。
輸血療法委員会では「輸血療法の実施に関する指針」「血液製剤の使用指針」を遵守し、適正かつ安全な輸血療法が実施できるよう設置されています。委員長は輸血・細胞管理室の責任医師が務め、委員は病院長によって任命された各診療科部門・看護・臨床検査・薬局・事務部門の代表で構成されています。委員会は年6回開催され輸血療法の全般に関して検討するとともに、改善状況についても定期的に検証しています。また、委員会の議事録を作成し決定事項や輸血に関する情報の周知を行います。
小児医療部門
(内科系)
中央診療部門