
WPW症候群は、生まれつき存在する「副伝導路」と呼ばれる電気のバイパスが原因となる不整脈です。
学校心臓検診で発見されることが多く、小児で最もよくみられる頻拍性不整脈のひとつです。
多くの患者さんは無症状ですが、動悸や頻拍発作を起こしたり、まれに失神や突然死の原因となることがあります。当科では専門的なリスク評価を行い、必要に応じてカテーテルアブレーション治療を行っています。
正常の心臓では、心房から心室へ電気信号を伝える経路は房室結節のみです。
WPW症候群では、生まれつき副伝導路が存在するため、電気信号が通常より早く心室へ伝わります。
心電図では「デルタ波」と呼ばれる特徴的な波形が認められます。この副伝導路が頻拍発作や重症不整脈の原因となります。
乳幼児では顔色不良、哺乳不良、嘔吐などとして現れることがあります。頻拍発作が長時間続くと心機能低下や心不全の原因になることがあります。
学校心臓検診でデルタ波を指摘されても、必ずしもすぐ治療が必要になるわけではありません。
しかし、一部の患者さんでは将来的に重症不整脈を起こすリスクがあるため、専門医による評価が推奨されます。
特に運動中の症状、失神歴、頻拍発作の既往がある場合は注意が必要です。
症状の有無だけでなく、副伝導路の危険性や突然死リスクを評価し、治療が必要かどうかを判断します。
頻拍発作を繰り返す場合や、重症不整脈のリスクが高い場合には治療を行います。
一時的な発作には薬物治療を行うことがありますが、現在は根治治療であるカテーテルアブレーションが第一選択となることが多くなっています。
カテーテルアブレーションでは、副伝導路を高周波エネルギーで焼灼し、不整脈の原因そのものを取り除きます。
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