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PICU研修体験記

大阪母子医療センター 2018年からスタッフ
奥村 純平 先生

後期研修のうち後半2年間を母子医療センターで研修させてもらい、その後、集中治療科で勤務しております。内科の研修は自由に科を選択できるということもあり、集中治療科は10ヶ月選択しました。集中治療部は人工呼吸が並び、時にはECMOが回ったりと最初は緊張の連続でしたが、バックアップやレジデントへの教育がしっかりしており、ひとつひとつ少しずつ学びながらでもしっかりと研修をすることができました。中枢ルート確保、気管挿管など手技も豊富で優しく指導してもらえます。
小児の先天性心疾患術後は経験したことももちろんなく、見たことさえもなかったですが、毎日、朝・昼・夕のカンファレンスで先輩方のプレゼンテーションを聞くだけでも勉強できることは多く、徐々に理解も深まり、少しずつではありますが抵抗はなくなっていきました。稀な疾患群も様々入室しておりますが、小児科外来や救急外来で経験したことのあるcommon diseaseの最重症型を経験することもよくあり、過去に自分が診療したことのある重症小児の管理のどこが正しくてどこがダメだったのかを振り返ることも多々ありました。
また、集中治療部は全身管理をする上で携わっている科の意見をまとめる必要がありますが、科同士の壁は全然高くなく、意見交換も容易で診療するには非常にやりやすい環境にあります。
そんな日々ではあるもののQOLは充実しており、ストレスなく働くことができるので、少しでも小児の集中治療を診てみたいと思う人にとっては最適の場所であると思います。

大阪母子医療センター 2018年からスタッフ
吉田 浩太 先生

私は、当院のPICUで働いて3年目になります。初期研修終了後、千葉県の市中病院の小児科で専攻医として3年間勤務し、その後PICU研修として当院に来ました。
その経験の中での当院のPICU研修について書かせて頂こうと思います。
当院研修の良い点としては下記のようなものがあると思います。

  1. 指導医の先生方のバックアップがある中で、自分の意見を尊重してもらいながら患者さんの管理を自主的に行うことができます。一方で、方針などで相談した際にも建設的な介入をもらえ、evidenceに基づいたことを教えてもらえます。
    またPICUの医師の中には、循環器や呼吸器、栄養、麻酔、新生児、成人の救急など様々な専門を持っている先生がおり、診療で悩む場面では様々な分野からの視点でのアドバイスがもらえます。
  2. 他科の先生との距離も近く、方針の相談にも気軽に乗っていただけますし、様々な分野のことについても詳しく教えてもらえます。
    また医師や看護師だけでなく、CEさんや薬剤師さんもICUに専属でいるため様々な場面で相談に乗ってもらえます。
  3. 一般の小児科では経験しづらい中枢ルートの確保や挿管などの手技を多く経験できます。救急的な場面だけでなく、当院の麻酔科研修ができるので、麻酔科的な視点からも挿管や抜管などの手技を多く経験できます。
  4. オンとオフがしっかりしているので、休むこともできますしその時間を勉強の時間に充てることもできます。

もう少しな点として、当院の研修に来る前には術後症例が多く、救急症例の経験が少ないことを考えていました。しかし、小児救命救急センターに指定されたこともあり救急症例が増えており、今後も増えてくると考えられます。
色々と書かせていただきましたが、百聞は一見に如かずで、一度見学に来ていただければと思います。雑多な文章ではありましたが、ご一読いただきありがとうございました。

大阪母子医療センター レジデントⅠ
2015年2月~(4か月間ローテーション)
岡田 洋介 先生

小児科専門医研修の一環でPICUを4ヶ月間ローテートさせていただきました。PICUで研修をするまでは、成人領域も含めてICUで研修をしたことがなく、NICU研修もしていなかったので、集中治療に携わるのは初めての経験でした。最初は不安やとまどいもありましたが、患者さんの病態について把握することから始まり、治療、手技、カンファレンスでのプレゼンテーションの仕方、カルテの書き方に至るまで、丁寧に指導していただきました。集中治療科内でのカンファレンス、主科とのカンファレンスが毎日行われており、患者さんの病態や治療方針について、その都度相談しながら診療にあたることができました。

当院のPICUは、術後患者さんの予定入室が多いですが、一方で、院内で状態が悪化した患者さんや、他院から転院を依頼された患者さんの緊急入室もあります。複雑心奇形などの先天性心疾患、脳炎・脳症などの神経疾患、重症呼吸器感染症、敗血症性ショック、頭部外傷など、様々な疾患を経験することができました。また、CVカテーテルやPIカテーテル、IAカテーテルの挿入、気管挿管など、手技についても数多く経験することができました。
部長の竹内先生をはじめスタッフの方々全員が親切で、どんな些細なことでも遠慮なく相談させていただくことができました。勤務は、オンとオフの切り替えがはっきりしており、勉強する時間や休養する時間もしっかり取ることができました。

PICUで4ヶ月間研修させていただき、重症患者さんに対する苦手意識は多少なりとも払拭できました。また、適切なタイミングでコンサルトすることで患者さんの重症化を防ぐ、トリアージ能力を身につけることができました。
少しでも興味がある方には、PICUでの研修をぜひおすすめします。

大阪母子医療センター レジデントⅡ
2014年4月~
松永 英幸 先生

私は現在PICUで働くようになって2年目の小児科医です。もともと愛知県内の市中病院で初期研修も含め7年間勤務していました。そこは地域の中核を担う病院であったため、小児救急から慢性疾患、新生児まで幅広く診ていましたが、非常に重症な患者は高度医療を行う病院に搬送していました。転院となった後、もっと出来る事は無かったか、搬送のタイミングは正しかったのかなど、毎回のように振り返るも明確な答えが出ることはありませんでした。そこで高度医療施設に搬送した患者さんのその後を診たいという一心で、母子医療センターPICUの門を叩きました。

当院PICUの朝はカンファレンス(以下カンファ)から始まります。このカンファは主科と集中治療科合同で行い、PICU当直帯での経過を報告、当日の治療方針を決めていきます。その後、決まった方針をもとに診療を進めていき、昼に集中治療科内でのカンファを行います。ここでは午前の診療に対する経過を確認し、午後の方針を検討します。午後になると、既に入室している患者さんの治療・管理だけでなく、手術後の患者さんが新たに入室してきます。それ以外に、他病棟や他病院から緊急入室してくる症例も少なくありません。夕方のカンファでは再度、主科も交えて新たに入った患者さんも含めた全ての症例の経過報告・振り返りを行い、当直帯での管理、翌日以降の治療方針について検討し、当直医に申し送ります。

実は私がここに異動してきた時点で小児心臓外科の経験・知識はほぼ皆無でした。当院PICUでは主に心臓外科の術後を診ることが多く、当初このカンファは緊張の連続でした。しかしその後すぐ実感したのは、カンファで頻回に診療方針の検討を行うことで、より良い治療を追求し、同じ方向を向いて治療を進められるということでした。ですので、カンファでプレゼンテーションすること、それを聞いて次のプランを考えること自体が日々とても勉強になっています。

また、治療に関しては中枢ルートの確保や気管挿管、人工呼吸管理やECMO(体外式膜型人工肺)など、様々な手技や管理方法を習得する機会が数多くあります。PICUの先生方や看護師さんはとても丁寧に教えてくださり、しっかりとしたサポートのもとで様々な経験を積むことができています。
そしてPICUでの診療は集中治療を行っている患者さんの全身管理ですので、患者さんを観察し、バイタルやモニター所見の変動などからその後起こり得ることを予測、次の診療につなげていきます。この作業は循環・呼吸だけでなく、鎮静や栄養など、とても多くの事を同時に且つ迅速に考えないといけません。未だに充分できていないこともありますが、1年前より着実に身についてきた実感があります。

1年前、このPICUに来る前までは、小児外科や心臓外科の術後患者が多く、救急症例をみる機会が少ないかもしれないことを心配していました。しかし、小児の全身管理を学ぶことは、救急症例を含む全ての診療につながることであり、とても充実した研修ができています。しかも、他病院から搬送されてくる救急症例は徐々に増加してきており、以前考えていたよりも多くの症例を経験しています。

また、母子医療センターは内科も小児のプロフェッショナルが集まった病院であり、それぞれの科の専門治療を一緒に行っていくこともしばしばあります。集中治療科の中でも麻酔科医、外科医、小児科医など、様々な分野の医師が集まっていますので、同じ治療をしていても相談をすると新たな発見や知識を得ることもあり、日々勉強になっています。

私はいずれ地元に帰り、ここでの非常に充実した経験をもとに診療を行っていきたいと考えています。私と同じように高度な医療施設での診療を学びたい方、小児の全身管理の経験を積みたい方には是非当科での研修をお勧めしたいです。

大阪母子医療センター
2012年4月~
京極 都 先生

女性の場合は特に医師として働いていて、“この人のような医師になりたい!”と思える先輩医師に出会えることって少ないんじゃないかなと思っていました。当センター集中治療科には現在私を含め3人の女性医師がいます。センター全体では、さらに多くの女性医師が活躍しています。その出会いによって、女性として若干不安に思っていた将来についても自信を持って進めるようになりました。多くの女性医師に出会える環境って思っていた以上に貴重です。

診療面では他科との垣根も非常に低く、日々心臓血管外科や小児循環器科、小児神経科をはじめとする、さまざまな科の医師と話をしながら方針を決めています。働く環境にストレスを感じることなく、診療(研究もかもしれませんが…)に専念できる職場ってなかなかないなって思います。集中治療科はオンオフがはっきりしていて、女性医師にとってはむしろ働きやすい職場ではないかと思っています。よければ、ぜひ一度見学に来られませんか?

大阪南医療センター小児科
研修医2年次 藤井健太郎先生
2010年12月(2か月間ローテーション)

私は研修医2年目という立場で2か月間PICUで研修をさせていただきました。私がPICUでの研修を希望した理由は、麻酔科医が管理するICUで全身管理の基本を経験し、また将来小児科の専攻を希望する身として小児の循環管理を実際に経験したかったという2点にありました。
小児科は、幸い大人と違い超重症の患者さんは少なく、多くの小児科医は全身管理の基本をおそらくNICUで磨かれたのではないかと思います。小児科・新生児診療を経験した先生方であればNICUでの研修が非常にためになるかと思いますが、私のような一般小児科診療にすらほとんど触れたことのない者には、NICUでは新生児の生後すぐに起こるさまざまな病態を把握するので精一杯になることを恐れ、まずは循環管理に集中したいという気持ちでPICUでの研修を希望しました。そうして母子医療センターでのPICUでの研修を始めさせていただいたわけですが、術後患者さん(予定入室)が多い分病態に関しては事前に勉強する時間もあり、スタッフの先生方も非常に丁寧に教えてくださったことで、予想以上に診療に溶け込むことが出来ました。

そしてICUでのカルテの書き方プレゼンテーションの仕方などの基本から始まり循環・呼吸管理や鎮静そして栄養管理にいたるまで一から細かく教えていただき、また小児診療の基本となる/kgでの薬剤の使用方法に加え、1ml単位での輸液量の調節やモニター波形を見ながらの細かい人工呼吸器の調節などを経験させていただき非常に勉強になりました。医学書を読んでもいまいち理解できなかった疑問に、非常に分かりやすい理論を交え答えてくださったこともとても嬉しく思いました。
その後、私は大人の循環器内科の研修をさせていただく機会がありましたが、CCU入院患者さんも含め、循環管理に関しては自分なりにではありますが、きちんと状態を把握し理論立てた治療に当たることが出来たのではないかなと思っております。

なにより嬉しかったことはPICUの先生方に加え、外科の先生や看護師さんも、見学者ではなく一人の医者として扱ってくださり、きちんと見守ってくれながらも積極的に治療にあたらせてくださった点です。さらに手技に関しても、気管挿管やCV・PIカテーテルの挿入なども数多く経験させていただいたので、今後小児科で重症な患者さんと出会ってしまった際、その患者さんのためにできることが増えたのではないかと思います。
最後になりますが、竹内先生のおっしゃってくださった「循環管理を学ぶことも大事だけど、こういった場所(PICU)で働く麻酔科医・小児科医がいて、本当に困った時に自分だけで抱え込まないで頼れる場所があるいうのを知ってもらえたことが一番いい経験になるんじゃないかな」という言葉が非常に嬉しく、そして頼もしく感じました。

麻酔科の専攻を希望する先生だけでなく、小児科、さらに内科・循環器・外科であってもICU管理を経験したい若い先生方にPICUという場所を知っていただきたいというスタッフの方々のご希望がありましたので、未熟ながら多くのことを経験させていただいた私は、非常に僭越ながらPICUでの研修をお勧めさせていただきたいと思いこうして文章にさせていただきました。

木内先生・竹内先生を始めご指導いただいたPICUの先生方、大変ご迷惑をかけた他科の先生方、看護師の皆さまへのお礼で締めさせていただきます。ありがとうございました。