新生児スクリーニング検査とは、新生児を対象として心身障がい(精神発達遅延や痙攣などの脳障がいやその他心身発達障がい)の発生を予防するため、早期治療 の効果的な疾患を対象として早期発見のための検査を行い、発症前のできるだけ早い時期に専門医による治療を開始しようというシステムで、ワクチン接種とと もにわが国の予防医学施策の一環を担っています。 大阪母子医療センターでは、タンデムマスと呼ばれる新しい分析装置をいちはやく導入して、平成24年4月から有機酸代謝異常症・脂肪酸β酸化異常症を含む全25疾患を対象として実施しています。
スクリーニング検査の分析にかかる全費用は、大阪府及び堺市が公費で負担します。 (ただし各医療機関で行う採血料及び検体送付にかかる費用は自己負担をお願いいたします。)
保護者の希望にもとづき、生後5~7日の時点で十分な哺乳確立後、医療機関において採血し、自然乾燥させ専用封筒に入れて提出されます。
出生数に対する受検率は、おおよそ100%です。
大阪母子医療センターでは、全国に先駆けてタンデムマス分析装置を導入し、保護者様の同意を確認しながら厚生労働科学研究に参加して、有機酸代謝異常症・脂肪酸β酸化異常症などわが国の新しい拡張スクリーニングシステムの確立に努めてきました。この間に多くの患者さんの早期発見・早期治療を行い、心身障がいや突然死の防止に成果を上げ、大阪府・堺市の母子保健行政に貢献することができました。この成果をもとに。平成24年4月から有機酸代謝異常症・脂肪酸β酸化異常症を含む全25疾患を対象として実施しています。
日本マススクリーニング学会認定技師が専任で検査を担当し、他自治体の検査担当者のための学会指定研修施設として認定されています。
また、大阪府母子保健運営協議会の専門部会として、新生児スクリーニング検査の問題点を協議する外部有識者組織を有し、代謝異常症を専門とする院内診療科、大学医学部や院内研究所、関連医療機関や行政組織との連絡体制も整備されており、患児発見後の速やかな対応も可能となっています。組織運営形態、規模、検体数、医師や技術者など学会の提唱する新生児スクリーニング検査の施設基準を満たす数少ない施設です。
小児医療部門
(内科系)
中央診療部門