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診療科・部門のご案内

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放射線治療(リニアック)

放射線治療の概要

放射線治療とは、がんの治療方法の一つで、特殊な放射線を用いて病巣に照射し治療します。脳腫瘍や腹部腫瘍など、身体の特定部分に対して治療する局所照射が一般的ですが、こういった場合、できるだけ正常組織への影響を少なくするよう検討し治療します。一方、白血病や固形腫瘍の治療法のひとつに造血幹細胞移植がありますが、この前処置として、全身に放射線照射を行う場合があります。当センターでは全身照射(total body irradiation)TBIを行える設備も整っています。がんの治療方法には他にも手術や薬物療法があります。放射線治療が必要かどうかは、関係する科の医師やコメディカルスタッフが集まり、キャンサーボードを開いて決定しています。また、プロトコールに沿った治療も行っています。
放射線治療の役割には、腫瘍を治す根治療法、再発を抑える予防療法、骨転移などからくる痛みを取り除くための緩和療法があります。疾患や役割にもよりますが、通常は1日1回で2週間~5週間の照射を行います。週に1度放射線腫瘍医による診察があります。

乳房手術後の放射線治療をお考えの方へ

母子医療センターは1991年より小児がんを目的とした放射線治療を行ってきました。2009年には現在の放射線治療棟が完成し、近隣の方々にもご利用いただけるよう、乳房手術後の放射線治療も行っております。

詳しくはこちらへ>> 乳房放射線治療の初診予約

放射線治療(リニアック)棟の環境

放射線治療(リニアック)棟の環境
放射線治療(リニアック)棟の環境

光が降り注ぐ廊下に、心躍るイラストがお迎えします。
待合コーナーの奥にはプレイルームがあります。

リニアック棟の入り口

リニアック棟の入り口です

外来で通院される方は直接リニアック棟入口より来院することができます。

リニアック室の扉

リニアック室の扉

ドアをあけると・・・・

放射線治療(リニアック)棟の環境
放射線治療(リニアック)棟の環境

放射線治療室の設備

外部照射用リニアック(直線加速器)

高エネルギーX線(6MV・10MV)及び電子線(4~18Mev) を発生させます。

外部照射用リニアック(直線加速器)
放射線治療計画用 CT

正確な治療計画を立てるために専用のX線CTを設置しています。

放射線治療計画用 CT

放射線治療の流れ

準備

正確な放射線治療を行うには、治療中に体が動かないようにする工夫が必要です。たとえば頭部の治療の時は、お顔にぴったりのお面(シェル)を作ります。すこし窮屈ですが、苦しかったりすることはありません。
放射線治療では、正常組織を守るためにも、治療部位を正確に求める事が必要です。このため、シェルをかぶったまま、治療を受けるときと同じ寝かたをしてCTを撮影します。

お面(シェル)作成の様子

お面(シェル)作成の様子

お面(シェル)をかぶってCT撮影

お面(シェル)をかぶってCT撮影

一日目はここまでです。

シェルは好きなキャラクターにデコレーションすることができます。リクエストがあれば言ってください。自分でイラストを描くこともできます。

キャラクターに装飾したお面
キャラクターに装飾したお面
キャラクターに装飾したお面

キャラクターに装飾したお面(シェル)

治療計画

CT画像を放射線治療計画装置で 3次元的に再構成して、治療方法を考えます。また、体のなかの骨や筋肉、肺などは臓器によって密度が異なります。密度が違うと放射線の吸収される度合いが変化します。CT画像より各臓器の密度を考慮して、正確な放射線量を計算します。
治療計画装置は、大阪大学放射線治療科及び大阪府の独立行政法人関連病院と遠隔で繋がっており、放射線治療の方針を決定しています。

治療計画装置

治療計画装置

治療開始

「はじめるよ~」と言っても放射線照射中に痛みなどはありません。局所照射であれば、実際の治療用X線を照射する前に、リニアックに付属する診断用X線装置で照射位置の確認を行ったうえで治療を開始します。通常この確認を含め30分程度で終了します。
診療放射線技師2名、看護師、放射線科医、主治医で治療にあたります。リニアック室では1人きりですが、治療中には寝台に寝たままで DVDやタブレットを用いて好きなアニメーション等を見ることができます。また、お父さん・お母さんも、家族控え室に設けたモニターで治療中の様子をご覧になることができます。

放射線治療中の様子

放射線治療中の様子

照射中DVDを見ることが出来ます

照射中DVDを見ることが出来ます

放射線治療の療養環境について

放射線治療を受ける子ども達には、これから何をするかの説明をお話するだけでなく、事前に練習に来てもらい、お部屋を見学する時間を設けています。当センターではホスピタル・プレイ士が付き添い、放射線治療に対する不安な気持ちを取り除き、子ども達自身で理解することへのサポートをしてくれます。
治療中には寝台に寝たままで DVD やタブレットを用いて好きなアニメーション等を見ることができます。
また、リニアック棟内にあるプレイルームでホスピタル・プレイ士と遊ぶことができます。

保護者の方々へ、リニアック室からのお願い

  • リニアック室では、できるだけお子様自身の協力を得て治療を行うために、十分な時間配分をするように心がけています。しかし、小さなお子様については、やむを得ず睡眠導入剤や麻酔薬を使用する場合があります。
  • 放射線治療に関してご不明な点や、ご心配な点は主治医、放射線科医、放射線技師、看護師におたずねください。

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